大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)788 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士林原吉春、同篠原一男の上告理由第一点について。

しかし、所論原判決認定の事実(但し上告人が訴外Dのため本件宅地を借り受け

る交渉を被上告人になしたとの事実を除く)は右認定に供された原判決挙示の証拠

によつて認められないこともない。所論はひつきよう原審がその専権に基いてなし

た事実認定に対し如何にも所論の違法あるが如く非難するものでしかない。なお、

右括弧内摘示の事実は原判決認定の主要事実に附加されただけのものであり、該事

実が認められなければ右主要事実が認められないというわけのものでもないから右

事実の認定について所論の違法があつたとしても、右違法は原判決主文に影響を及

ぼす程のものではない。

以上のとおりであるから論旨は採るを得ない。

同第二点について。

しかし、所論指摘の原判示は、その前段の判文の趣旨よりして、いわばあらずも

がなの蛇足的説明と認めるのを相当とする。さすれば所論は結局原判、決無用の措

辞に対する攻撃に帰し、原判決主文に影響を及ぼすべき違法を主張するものとは認

められないからこれ亦採用の限りでない。

同第三点について。

以上第一、二点のくりかえしに過ぎないから、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

- 1 -

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!